地下鉄(メトロ)に乗って
人の心を惹き付けて止まない。一人一人の個性が混ざり合って、一つの色を成して、クライマックスを迎える。今の自分がある不思議。そんな当たり前のことも不思議に思う。ふとした事に気づかされる映画だ。
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冒頭の地下鉄永田町での恩師との出会いからの導入。思わせぶりな口調にのみ込まれ、プラットフォームもいつもとは違う空気が漂う。この瞬間にすでにこの映画の魅力と不思議な空気に魅せられました。
台詞中に地下鉄の面白さが、至る所に盛り込まれているのですが、都内の地下鉄を日ごろから利用していればピンとくるところなのでしょうが、そうでないとちょっと物足りなさや違和感を覚えるかもしれません。私も日ごろから地下鉄を使っているので、都営地下鉄は確かにどこにでもいける便利さを感じる一人。ものすごく便利なのですが、未だに迷いますが。
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主人公演じるのは堤真一、岡本綾、大沢たかお、常盤貴子。大沢たかおは青年時代から壮年時代までを演じ分ける。見所のある役どころでした。
物語は現代と過去の時代を行ったりきたり、法則性はなく、唐突にいきわたる。しかしながらストーリーはしっかりと一本の道筋を辿っているので、話に迷うことはない。むしろ相関して盛り上げるところもあるくらいだ。
面白いなと思ったのは過去に戻る時間が一定ではないことかな。古い時代→新しい時代でもなく、新しい時代→より古い時代へ遡るわけでもなく、物語にあわせて適時大切な時間へ戻る。最初古い時代へ戻っていくのかなと思っていて、勝手に父親の一番大切な時にでも戻って、その後の人生への契機でも描くのかと思っていたのですが、結果は予想以上の展開でした。
クライマックスでもある、母親が営む会談上のBARにて一同が集うあのシーンは名場面でした。バラバラにも感じていたストーリーがすべてあの瞬間に集約された。そして思い至る、この映画の魅力。それまで父親と息子の話を中心に描かれていてサブ的な母娘のストーリーが一気に中心に躍り出て、物語を珠玉のものとする。岡本綾演じるみち子に涙、涙です。オムライスがとてつもなく愛おしく思えた。
父親の人生の岐路にいつも自分の息子が関わっている。タイムスリップ系のお話では良くありがちですが、この映画では面白みというよりも、その瞬間の大切さと、その後に続く道のり(影響)の大きさの計り知れなさを感じます。何がどうなるかわからないけれども、後で思い返すとあの時の言葉が響いていることってありますよね。
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